「なんで僕に聞くんだろう。」(幡野広志)自分以外にも大変な思いをしている人はたくさんいる

cakesで連載されていた幡野広志さんの人生相談コラムが1冊にまとまったものです。幡野さんは元狩猟家で、現在写真家で、血液がんの患者でもあります。連載も終了して、cakesもサービスが終わっているので幡野さんの文章を読むのは久しぶりでした。

さて、本の評価なんて私がつけるのもおこがましいのですが、こんな機能がついてるので使ってみました。

この本の評価
読みやすさ
 (4)
面白さ
 (3)
装丁のステキさ
 (4)
ためになった!
 (2)
総合評価
 (3)

一つ一つの記事は短いので、読みやすく一気に読めてしまいました。相談内容も様々で、それに対する幡野さんの回答はどれもパンチが効いていて面白かったです。

印象に残ったのは、一番最後のお兄さんを無くした方からの相談。ご両親とお姉さんは前を向いているのに自分は前向きになれず…という内容だったけれど、ご両親は親としてできる自分たちなりの最良の選択を模索したのでは、という幡野さんの回答を読んで涙が出ました。

その他にも、うんうんと頷きたくなる相談と回答が色々あり、本当に人間の悩みはいつだって人間関係によるものなんだなと思いました。親子の関係を扱ったものに関しては、自分も親として非常に未熟ですが、子供の可能性を信じて手をはなしてあげないといけないなと感じました。

あとは、本業が写真家なので中に挿入されている写真がすごくステキでした。裏表紙の水面に花びらが浮いている写真は、2021年のほぼ日手帳にも使われていたもの。

実は、当時まだこの本を読んでなかったのですが、幡野さんの存在を知った頃で、その年はこのぼぼ日手帳を使っていました。

https://www.1101.com/store/techo/ja/2021/pc/detail_cover/wb21_hatano/

私は前年までの手帳は処分して手元に残していないのですが、今思えばこれは取っておくべきだった…。

幡野さんの本は他にも何冊か出ているので読んでみようと思います。